危機一髪【200字作文】

200字作文

 台風の翌日、好奇心旺盛な小学生の私は、増水した川に行った。土の川岸は、水で削り取られ薄い地面が川に張り出しているだけだった。それを知らず後ろ向きに恐る恐る川に近づき、渦巻く川をのぞき込んだ。そのときだった。ドサッと地面が盛り上がった、いや崩れ落ちたのだ。腰まで落ちた瞬間、反射的に両腕がのびた。止まった。まさに逆さL字型状態。前向きに川をのぞき込んだら、今の自分はいないという危機一髪の瞬間だった。(2010/5/15 作)

【自身のコメント】実話です。今も思い出す奇跡の瞬間。この作品は確か、ムダな言葉をいっさい使わない、しまりのある作文の見本にということで書いたものです。いかがでしょう。

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