小学生時代の私は、寝る前に自分の夢を空想しながら眠りにつく子供だった。よく空想したのが空を飛ぶこと。ドラマのように詳細な空想だった。飛び上がるために、体をかがめ、地面をけり、一気に青空に舞い上がる。やがて空想は独り歩きを始め、筋書きのないドラマが展開する。顔に風圧を感じ、野原や山々を越えていく。面白そうな街には立ち寄って、そしてまた舞い上がる。中学生になり消滅した、今では得難い最高の贅沢だった。(2010/6/07 作)
【自身のコメント】どんどん独り歩きし、無限に広がっていく子供の空想力のことを書きました。そんな経験をした人も多いでしょう。そのような空想力で作品が書ければすばらしいと思います。
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