文化祭の前日【200字作文】

　私が小学生だったある日の夕暮れ、教室は翌日の文化祭の準備であわただしかった。みんな遅くまで教室に残り、飾りつけに夢中になっていた。そのとき誰かが叫んだ。その声に手をとめ窓を見ると、静かに雪が降っていた。男子も女子も歓声を上げ、クリスマスのように飾られた窓から顔を出した。うす暗い校庭はすでに白かった。文化祭前日に空から届いた白い贈り物は、文化祭の高揚感と相まって、みんなの心を一瞬にして一つにした。（2010/10/08 作）

【自身のコメント】昔はよく雪が降りました。地球温暖化が悔やまれます。