写真に魂がぬかれた時代【200字作文】

200字作文

 小学校の低学年の頃だったと思う。バスで遠足に出かけたときのことだ。クラスで記念の全体写真を撮る時間になった。私たちは何列かに整列し、前のカメラを見つめる。そのとき一人の生徒が「○○先生がおらへん」と言った。そう言われて左右を見ると、つきそいで来ていた年配の女の先生の姿が見当たらない。そのとき、女の担任の先生が笑いながら言った。「○○先生は、写真に写ると魂がぬかれるからいうて、写真が嫌いらしいわ」 (2011/4/30 作)

【自身のコメント】昔はまだ、こういう人が少数ながら残っていました。

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