蒸気機関車【200字作文】

200字作文

 子供の頃はまだ蒸気機関車が当たり前のように走っていた。駅に汽車が入ってくると煙りに包まれるため、今でも駅は煙いところというイメージが残っている。おそらく走行中でも客が自由に扉を開けられたはずだ。鉄橋にさしかかったときに、私は一度その扉を開けたことがある。手すりを握って身を乗り出し、深い谷底をのぞき込んだ。手がすべれば転落だ。横からの風圧に顔をしかめながらも目を見開くと、はるか下に川が流れていた。(2011/1/15 作)

【自身のコメント】現在でもどこかに行くとき、「バスで行く、それとも汽車で」と言ってしまいそうなときがあります。

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